インフルエンサーマーケティングの基礎7つ

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ソーシャルメディアの発達に伴いビジネスの現場ではインフルエンサーマーケティングが発達してきた。これまで広告費をかけていた宣伝よりも2倍の収益が見込めるとされ、そのコストパフォーマンスの良さやフレキシブルなメソッドから自社に取り入れるブランドも急増している。とはいえインフルエンサーマーケティングは米国で定着を始めたところであり、最も適切なアプローチを結論付けるのは容易ではない。マーケターの多くが最初に直面する7つの基礎的なポイントについて、有識者の見解をまとめた。インフルエンサーマーケティングの初心者や基礎を抑えたいという方に読んで頂きたい基礎情報になる。


1.インフルエンサーマーケティングとは何か

(メル・カールセン:米国デジタルマーケティング会社Delightful Communications創設者、CEO)

インフルエンサーマーケティングはソーシャルメディア上で特定の分野に関して質の高いコンテンツを発信するインフルエンサーとブランドが手を組み、双方にとってWin-Winとなる関係を構築する手法だ。 この過程でインフルエンサーはいち早く商品/サービスにアクセスできるほか、ブランドのプロセスに携わることができる。 一方ブランドは自社の商品ユーザーの中からインフルエンサーを選定するが、彼らにはロイヤリティの高い多くのフォロワーがいる。このためインフルエンサーがソーシャルメディアを通してブランドに関するポジティブで信憑性の高い発信を行えば、ブランドは有用なフィードバックや宣伝効果を得られる。気をつけなければならないのは、インフルエンサーとは相互信頼に基づく、時間のかかるプロセスが必要だということだ。結果を得るまでに忍耐強い投資も必要となる。


2.「インフルエンサー」をどう定義づけるか

(ミーゲン・エイセンバーグ:グローバル・データベースMongoDBマーケティング最高責任者)

インフルエンサーとは他者の考えや行動を変えるような影響力を持つ人物のことだ。周囲の人々は彼らの提案やリーダーシップから多くを学ぶ。マーケティングにおいて彼らの存在を際立たせ、活用することができれば自社に対する認知度が広まったり、サービスの訴求力の拡大が期待できる。インフルエンサーマーケティングのなかでブランドとインフルエンサーがいい関係を築くことができれば、彼らは自社にとってかけがえのないパートナーとなる。


3.自社にインフルエンサーマーケティングを取り入れる利点

(ミシャ・タラヴェラ:米国インフルエンサープラットフォームNeoReach共同設立者兼マーケティング最高責任者)

ブランドはインフルエンサーマーケティングによってノイズを排除しながら無数の顧客と双方向的なコミュニケーションを作る。そしてエンターテイメント性の強いコンテンツによって商品/サービスの魅力を訴えることができる。現代において顧客の関心を引きつけておくのはますます難しくなっている。テレビの視聴率は下がり、米国では4500万の人々が広告ブロックツールを導入しているという。その一方で一部のユーチューバーやブロガー、Instagramユーザーが多くのファンを抱えている時代だ。現代のロールモデルと呼べるこうしたインフルエンサーを活用することで、ビジネスをリードするマーケターたちはソーシャルコンテンツに乗せて顧客にブランドの魅力を伝えることに成功している。


4.インフルエンサーマーケティングのキャンペーンを成功させる秘訣

(ヴィヴェッカ・ヴォン・ルーゼン:米国ビジネス出版LinkedIn CEO、国際的オピニオンリーダー)

LinkedInはコンテンツのアピール力とエンゲージメントを増やすのに有用なプラットフォームだが、望ましい結果を得るためにはインフルエンサーマーケティング・キャンペーンが効果的だ。まずpodcast等のツールを使ってインフルエンサーにインタビューを行い、Youtubeにアップする。その際、自社のコンテンツへのリンクを貼ることを忘れてはならない。同時にインタビューの中からハイライトとなる部分を抜き出し、アピール文を添えてコンテンツに加える(900〜1400語が理想だ)。そして今度はコンテンツにインタビューへのリンクを貼る。LinkedInのほかYoutubeやTwitter、Google+など投稿先は様々だろうが、コンテンツを発信する時、必ずインフルエンサーの名前をタグ付けし、更新の度に彼らに言及しながらシェアを促すことが成功へとつながる。


5.インフルエンサーマーケティングにおいてマーケターが陥りやすいポイント

(ロン・セラ:業績相場マーケター、ビジネスブロガー)

マーケターたちは顧客の購買を引き出すため、効果的なターゲットへのリーチを目指し日々革新的な戦略を試みている。しかし、逆効果となるような手法が用いられる場合も少なくない。インフルエンサーを活用することで多くのソーシャルユーザーにリーチしようとするマーケターの試みは的を得ているが、問題なのはその多くがコメントや「いいね!」を金で買うような手法とインフルエンサーマーケティングを混同していることだ。インフルエンサーマーケティングでは、特定の分野に強い発信力を持つユーザーを選定することが必要だが、同時に投稿内容に対する信頼も求められる。フォロワーはインフルエンサーが本当にブランドを気に入っているのか、ビジネスとしてコンテンツをあげているのかすぐに見抜いてしまうのだ。一攫千金しか眼中にないインフルエンサーに大金を投じてしまった場合、ソーシャル上でのブランドの信用は急降下するだろう。そのツケを取り戻すには長い時間がかかるだろう。


6.インフルエンサーマーケティングを活用したキャンペーンで忘れてはならない3つのポイント

(クリステン・マシューズ:米国マーケティングソフトウェアプロバイダーGroup Highマーケティングディレクター)

インフルエンサーマーケティングはステークホルダーたちの間にネットワークができることで盛り上がることが多い。以下の3点がそのポイントだ。

  • インフルエンサーの選定はソーシャル上での発言数やフォロワー数ではなく、コンテンツのクオリティに焦点を当てる
  • インフルエンサーの強みに合わせて、自社を最大限にアピールするキャンペーン方法を考える
  • ブログやInstagram、タグ付け投稿など様々なチャンネルを組み合わせ、インフルエンサーの多方面への発信を促す

7.インフルエンサーマーケティングのROIはどう測定するか

(マーティン・ジョーンズ:米国デジタルコミュニケーションプロバイダーCox Communicationsソーシャルメディア&コンテンツマーネージングマネージャー)

インフルエンサーマーケティングの効果は会計や総収益に基づくROIだけで測れるものではない。また、インフルエンサーの投稿がどれほどの売り上げに結び付いたかを短絡的に計ることも正しいとは言えない。インフルエンサーの価値とは、そのフォロワー数の多さのみではなく、知識や発言の信憑性、フォロワーとの信頼関係によって成り立っている。信頼できるインフルエンサーがブランドについて発信しているのを見たとき、多くのユーザーが自社への認知を高めるだろう。インフルエンサーマーケティングの効果は従来のROI計算式で表せるものではないが、自社にかけがえのない価値をもたらすのだ。

日本でもインフルエンサーマーケティングの認知度は高まりつつあるが、その定義や手法、効果はマーケターやブランドによって様々である。また、その柔軟性の高さがインフルエンサーマーケティングの利点だとする声も多い。こうした有識者の見解はキャンペーンの土台となる基礎的な理解を与えてくれる。




参考:Brandwatch Blog “Influencer Marketing: 7 Key Questions Answered by Industry Experts” https://www.brandwatch.com/2015/11/influencer-marketing-7-key-questions-answered-by-industry-experts/


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